1 介護支援専門員は、名称独占の資格として法定されている。
2 介護支援専門員の登録は、社会福祉士の場合、実務経験の有無を問わず、介護支援専門員実務研修受講試験に合格した者について行われる。
3 介護支援専門員は、居宅サービス計画の作成に当たって、サービス担当者会議を召集しなければならない。
4 介護支援専門員は、利用者の自立した生活を支援する上で、介護給付等対象サービスを中心として居宅サービス計画を作成することが望ましい。
5 介護支援専門員証の有効期間の更新に当たっては、法令に定められた研修を受けなければならない。
正しいものを「2つ」選ぶ問題です。
選択肢1について
介護支援専門員は、介護保険法に基づく公的な資格ですが、国家試験はなく(国家資格ではなく)、無資格者による名称使用や業務実施を制限する罰則はありません。
介護支援専門員は、名称独占や業務独占といった、罰則でそれ以外の者による業務の実施や名称の使用を制限する法定資格ではなく、介護保険法上、居宅介護支援事業者(居宅介護サービス計画作成事業者)や介護保険施設として保険給付の対象となる指定を受けるための人員基準上、配置することとされている職員です。
(介護支援専門員の業務内容、北海道 保健福祉部 高齢者支援局高齢者保健福祉課ホームページ、http://www.pref.hokkaido.lg.jp/hf/khf/keamane/caremane.htm)
選択肢1は誤りです。
介護支援専門員(ケアマネジャー)は業務独占、というような記述をインターネット上でちらほら見かけますが、それは「介護保険に基づくケアマネジメント業務で介護報酬(居宅介護支援費)を算定するには有資格者でないといけない」ということを書こうとして言葉づかいを誤っているのだと思います。
選択肢2について
第六十九条の二 厚生労働省令で定める実務の経験を有する者であって、都道府県知事が厚生労働省令で定めるところにより行う試験(以下「介護支援専門員実務研修受講試験」という。)に合格し、かつ、都道府県知事が厚生労働省令で定めるところにより行う研修(以下「介護支援専門員実務研修」という。)の課程を修了したものは、厚生労働省令で定めるところにより、当該都道府県知事の登録を受けることができる。ただし、次の各号のいずれかに該当する者については、この限りでない。
(介護保険法第69条の2第1項)
社会福祉士であっても5年以上の実務経験が必要であるほか、研修受講試験に合格し、さらに研修を修了しなくてはなりません。選択肢2は誤りです。
選択肢3について
第十三条 指定居宅介護支援の方針は、第一条の二に規定する基本方針及び前条に規定する基本取扱方針に基づき、次に掲げるところによるものとする。
(第1号から第8号 省略)
九 介護支援専門員は、サービス担当者会議(介護支援専門員が居宅サービス計画の作成のために、利用者及びその家族の参加を基本としつつ、居宅サービス計画の原案に位置付けた指定居宅サービス等の担当者(以下この条において「担当者」という。)を召集して行う会議をいう。以下同じ。)の開催により、利用者の状況等に関する情報を担当者と共有するとともに、当該居宅サービス計画の原案の内容について、担当者から、専門的な見地からの意見を求めるものとする。ただし、やむを得ない理由がある場合については、担当者に対する照会等により意見を求めることができるものとする。
(第10号から第27号 省略)
(指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準)
選択肢3は正しいです。
選択肢4について
第十三条 指定居宅介護支援の方針は、第一条の二に規定する基本方針及び前条に規定する基本取扱方針に基づき、次に掲げるところによるものとする。
(第1号から第3号 省略)
四 介護支援専門員は、居宅サービス計画の作成に当たっては、利用者の日常生活全般を支援する観点から、介護給付等対象サービス(法第二十四条第二項 に規定する介護給付等対象サービスをいう。以下同じ。)以外の保健医療サービス又は福祉サービス、当該地域の住民による自発的な活動によるサービス等の利用も含めて居宅サービス計画上に位置付けるよう努めなければならない。
(第5号から第27号 省略)
(同)
居宅サービス計画の作成にあたり、介護給付等サービスを中心にするのではなく、それ以外のサービス等の利用も含めるように努めることとされています。選択肢4は誤りです。
選択肢5について
第六十九条の八 2 介護支援専門員証の有効期間の更新を受けようとする者は、都道府県知事が厚生労働省令で定めるところにより行う研修(以下「更新研修」という。)を受けなければならない。ただし、現に介護支援専門員の業務に従事しており、かつ、更新研修の課程に相当するものとして都道府県知事が厚生労働省令で定めるところにより指定する研修の課程を修了した者については、この限りでない。
(介護保険法)
選択肢5は正しいです。
正答3, 5