第28回 問題109 事例を読んで、この場面でもF医療ソーシャルワーカーの面接の在り方として、最も適切なものを1つ選びなさい。
[事例]
Gさん(45歳、男性)は、一人暮らしをしていた。糖尿病があり、通院しているが、主治医や看護師の指示にもかかわらず、服薬や栄養、運動などの生活に問題があった。
病状が進行し、腎障害と糖尿病性網膜症があり、人工透析が必要となった。失明の可能性もあることから、入院・治療を行うこととなり、1週間前に入院した。
入院当初から、同室の他の入院患者との折り合いが悪く、また、先日、見舞いに来た職場の上司に対して、大声で苛立った話し方をするなどの状況が見られたため、F医療ソーシャルワーカーが面接を行うこととなった。
1 これまでの生活の自己管理の失敗を反省させる。
2 失明状態に備えて、身体障害者手帳を申請するように説得する。
3 問題の原因が服薬管理にあると考え、指導的な働きかけを行う。
4 Gさんの病気と現在の状況に共感し、今の課題について話し合う。
5 Gさんの退院後の生活に向けた話合いをする。
[事例]
Gさん(45歳、男性)は、一人暮らしをしていた。糖尿病があり、通院しているが、主治医や看護師の指示にもかかわらず、服薬や栄養、運動などの生活に問題があった。
病状が進行し、腎障害と糖尿病性網膜症があり、人工透析が必要となった。失明の可能性もあることから、入院・治療を行うこととなり、1週間前に入院した。
入院当初から、同室の他の入院患者との折り合いが悪く、また、先日、見舞いに来た職場の上司に対して、大声で苛立った話し方をするなどの状況が見られたため、F医療ソーシャルワーカーが面接を行うこととなった。
1 これまでの生活の自己管理の失敗を反省させる。
2 失明状態に備えて、身体障害者手帳を申請するように説得する。
3 問題の原因が服薬管理にあると考え、指導的な働きかけを行う。
4 Gさんの病気と現在の状況に共感し、今の課題について話し合う。
5 Gさんの退院後の生活に向けた話合いをする。
本人の意思を無視して、「~するよう説得する」「指導する」といった選択肢が正答であることはまずありません。選択肢2・3は適切ではありません。
選択肢1について
クライエント(Gさん)の過去について「失敗」という判断を押し付けるのはよくありません。F医療ソーシャルワーカーには、非審判的な態度でGさんの話を聴くことが望まれます。また、事例の場面(Gさんが入院して1週間)で問題として表面化しているのは、生活の自己管理のことではありません。他の入院患者や上司とトラブルになっていることが問題です。
選択肢4について
受容的に話を聴き、今の課題に的を絞って話し合うという選択肢4は適切です。
選択肢5について
Gさんの治療が一段落して退院のめどが立った段階であれば、選択肢5(退院後の生活に向けた話し合い)も適切だと思いますが、事例の場面では適切ではありません。
第28回国家試験 問題109(相談援助の理論と方法)
正答4
正答4