第29回 問題90

第29回 問題90 Q市の社会福祉協議会では、住民座談会で地域の福祉ニーズを把握するため、参加者にブレインストーミング形式で話合いを行ってもらい、そこで得られた意見についてKJ法を用いて整理することにした。

 次のうち、その際の参加者によるKJ法の進め方として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 KJ法に必要な器具として、話合いにおける発言を一字一句正確に記録するためのビデオカメラとICレコーダーを購入した。
2 意見を付箋紙に記録する際、ソーシャルワークの専門用語を用いて表現した。
3 意見が記録された付箋紙をグループ編成する際、Q市社協の重点目標に即して大まかにグループ分けした上で、徐々に小分けにしていった。
4 付箋紙をグループ編成する際、1枚だけで残るものがないように、まんべんなく全ての付箋紙をいずれかのグループに含めた。
5 付箋紙のグループ編成を何段階か行った後、話合いの内容に基づく複数のユニットができたので、それらを模造紙上に再配置していった。

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KJ法
KJ法(-ほう)は、文化人類学者の川喜田二郎(東京工業大学名誉教授)がデータをまとめるために考案した手法である。 (KJ法、Wikip...

選択肢1について
KJ法では、発言を一字一句正確に記録する必要はありません。選択肢1は適切ではありません。

選択肢2について
住民座談会の参加者がブレインストーミングと整理を行うので、ソーシャルワークの専門用語を用いて記録すると、参加者の中には分かりにくいと感じる人もいるかもしれません。選択肢2は適切ではありません。

選択肢3について
KJ法では、1枚の付箋紙(カード)に1つの項目を書き、関連のある付箋紙(カード)を徐々にまとめてグループにしていきます。関連のあるグループどうしをまとめてさらに大きいグループにすることはありますが、グループを小分けにすることはありません。選択肢3は適切ではありません。

選択肢4について
1枚だけで残る付箋紙(カード)があってもかまいませんし、グループを構成する付箋紙(カード)の枚数は同じでなくてかまいません。関連のある付箋紙(カード)をまとめることが重要で、関連がないのにグループに含めることはしません。選択肢4は適切ではありません。

選択肢5について
適切です。

第29回国家試験 問題90(社会調査の基礎)
正答5
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