1 更生保護制度を基礎づけている法律は、更生保護法である。
2 更生保護制度は、刑事政策における施設内処遇を担っている。
3 更生保護の対象者は、保護観察に付されている者に限る。
4 更生保護に関する事務は、家庭裁判所が所掌している。
5 保護観察所は、更生保護を実施するための第一線の機関である。
正しいものを「2つ」選ぶ問題です。
選択肢1について
正しいです。
選択肢2、3について
第一条 この法律は、犯罪をした者及び非行のある少年に対し、社会内において適切な処遇を行うことにより、再び犯罪をすることを防ぎ、又はその非行をなくし、これらの者が善良な社会の一員として自立し、改善更生することを助けるとともに、恩赦の適正な運用を図るほか、犯罪予防の活動の促進等を行い、もって、社会を保護し、個人及び公共の福祉を増進することを目的とする。
(更生保護法第1条)
更生保護制度は「社会内処遇」を担っています。また対象は保護観察に付されている者に限りません。選択肢2、3は誤りです。
選択肢4、5について
保護観察所
各地方裁判所の管轄区域ごとに全国50か所に置かれ,更生保護の第一線の実施機関として,
(1) 保護観察
(2) 生活環境の調整
(3) 更生緊急保護
(4) 恩赦の上申
(5) 犯罪予防活動
などの事務を行っています。
また,医療観察制度による処遇の実施機関として,心神喪失等の状態で重大な他害行為をした人の
(1) 生活環境の調査
(2) 生活環境の調整
(3) 精神保健観察
などの事務も行っています。(法務省ホームページ、更生保護の組織、http://www.moj.go.jp/hogo1/soumu/hogo_hogo03.html)
更生保護に関する事務は保護観察所が所掌しています。選択肢5が正しいです。
正答1,5