第28回 問題128 事例を読んで、P市の地域包括支援センターの社会福祉士の初期対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
［事例］
Gさん（85歳）は、在宅で認知症の妻Hさん（83歳、要介護2）を介護している。Hさんは認知症が進行してきた。最近、Gさんは持病の腰痛が悪化して、日々の介護がつらくなってきた。Hさんは要介護認定を受けているにもかかわらず、介護サービスを利用していない。県外で暮らす一人息子のJさんは、心配になり、自分のところへ引っ越しをして一緒に住むことを勧めるが、Gさんは乗り気ではない。Jさんは、両親の住むP市の地域包括支援センターに相談に行った。
1 Gさんの腰痛の治療を優先するように指示した。
2 Jさん宅に引っ越しするように、Gさんを説得することを約束した。
3 HさんのみJさん宅に引っ越しさせるようにアドバイスをした。
4 Hさんが介護保険サービスを利用していない理由を、Gさんに確認したいと伝えた。
5 Jさんが親元に引っ越しをして、両親の介護をするように勧めた。
［事例］
Gさん（85歳）は、在宅で認知症の妻Hさん（83歳、要介護2）を介護している。Hさんは認知症が進行してきた。最近、Gさんは持病の腰痛が悪化して、日々の介護がつらくなってきた。Hさんは要介護認定を受けているにもかかわらず、介護サービスを利用していない。県外で暮らす一人息子のJさんは、心配になり、自分のところへ引っ越しをして一緒に住むことを勧めるが、Gさんは乗り気ではない。Jさんは、両親の住むP市の地域包括支援センターに相談に行った。
1 Gさんの腰痛の治療を優先するように指示した。
2 Jさん宅に引っ越しするように、Gさんを説得することを約束した。
3 HさんのみJさん宅に引っ越しさせるようにアドバイスをした。
4 Hさんが介護保険サービスを利用していない理由を、Gさんに確認したいと伝えた。
5 Jさんが親元に引っ越しをして、両親の介護をするように勧めた。
渦中の人（Gさん）ではなく、周囲の人（Jさん）が相談に訪れるというケースです。この場合、周囲の人からの聞き取りが支援の入り口にはなりますが、当事者（Gさん）の考えや意向を確認せずに支援を進めていくことはできません。Gさんの考えや意向を確認するという方向性の選択肢は4だけです。
選択肢1・2について
クライエントに「～するよう指示する」「説得する」という選択肢が正答であることはまずありません。Jさんが初めて相談に来た場面での「初期対応」としては、まずはラポールの形成、情報収集・アセスメントをしないことには支援の方針が立てられません。
選択肢3・5について
関係者（この場合はGさん、Hさん）の意思を確認せずに、ソーシャルワーカーがよいと思うことをアドバイスしたり勧めたりするのはよくありません。
第28回国家試験 問題128（高齢者支援と介護保険制度）
正答4
正答4