第28回 問題144

第28回 問題144 福祉事務所の就労支援員の役割に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 期限を決めて就職活動を義務づける。
2 健康管理について指導する。
3 面接の受け方について支援する。
4 職業紹介をする。
5 ボランティア活動への参加を義務づける。

「福祉事務所 就労支援員 役割」で検索すればすぐに資料が見つかるかなと思ったのですが、なかなかソースが明確な情報がありませんでした。諦めて教科書に戻って索引で「就労支援員」を探したところ、説明しているページがありました。

2005(平成17)年度以降、多くの自治体において、自立支援プログラム参加者の個々の状況に即して、就労に向けたニーズ把握、意欲喚起、ハローワークへの同行、履歴書の書き方や面接の練習、アフターフォローなど、きめ細かな支援を行っていく就労支援員と呼ばれる専門職員が雇用され始めた。

(社会福祉士養成講座編集委員会編『新・社会福祉士養成講座18 就労支援サービス』、第3版、中央法規出版(2014)、p.124)

5つの選択肢の中で、教科書に挙げられている就労支援員の役割は3(面接の練習)だけです。

選択肢1と5は「義務づける」という語尾だけで考えても誤りです。クライエントの自己決定を無視してソーシャルワーカーの価値観を押しつけるような選択肢が正答ということはほぼありません。絶対にないとは言い切れませんが、他の選択肢がすべて誤りか、法律などの明確な根拠があるときでなければ、「義務づける」という選択肢は誤りと思っていいと思います。

選択肢2(健康指導)は、クライエントのためにプラスになると思いますが、就労支援の専門職員がやることではありません。強いて言えば医療の専門職がすることだと思います。

選択肢4(職業紹介)は、ハローワークの職業相談員の役割です。福祉事務所で職業紹介をすることは就労支援員の役割に含まれていません。

第28回国家試験 問題144(就労支援サービス)
正答3
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