第28回 問題140

第28回 問題140 次の記述のうち、母子保健法に規定されていることとして、正しいものを1つ選びなさい。
1 母子保健の向上に関する措置は、妊産婦のみを対象として規定している。
2 低体重児の届け出について規定している。
3 予防接種の実施について規定している。
4 乳児家庭全戸訪問事業について規定している。
5 母子生活支援施設について規定している。

選択肢1について

第九条  都道府県及び市町村は、母性又は乳児若しくは幼児の健康の保持及び増進のため、妊娠、出産又は育児に関し、相談に応じ、個別的又は集団的に、必要な指導及び助言を行い、並びに地域住民の活動を支援すること等により、母子保健に関する知識の普及に努めなければならない。
第十条  市町村は、妊産婦若しくはその配偶者又は乳児若しくは幼児の保護者に対して、妊娠、出産又は育児に関し、必要な保健指導を行い、又は医師、歯科医師、助産師若しくは保健師について保健指導を受けることを勧奨しなければならない。
(母子保健法)

第十二条  市町村は、次に掲げる者に対し、厚生労働省令の定めるところにより、健康診査を行わなければならない。
一  満一歳六か月を超え満二歳に達しない幼児
二  満三歳を超え満四歳に達しない幼児
(母子保健法)

第9条から第21条の4までが「母子保健の向上に関する措置」という章です。例えば第9条・第10条では、妊産婦の配偶者、乳幼児の保護者、地域住民の活動なども対象になっています。第12条では、健康診査の対象は妊産婦ではなく幼児(「母子」のうち「子」のほう)です。選択肢1は誤りです。

選択肢2について

第十八条  体重が二千五百グラム未満の乳児が出生したときは、その保護者は、速やかに、その旨をその乳児の現在地の市町村に届け出なければならない。
(母子保健法)

選択肢2は正しいです。

選択肢3について
予防接種の実施について規定しているのは予防接種法です。選択肢3は誤りです。

選択肢4について
乳児家庭全戸訪問事業(こんにちは赤ちゃん事業)について規定しているのは児童福祉法です。

第六条の三  4  この法律で、乳児家庭全戸訪問事業とは、一の市町村(特別区を含む。以下同じ。)の区域内における原則としてすべての乳児のいる家庭を訪問することにより、厚生労働省令で定めるところにより、子育てに関する情報の提供並びに乳児及びその保護者の心身の状況及び養育環境の把握を行うほか、養育についての相談に応じ、助言その他の援助を行う事業をいう。
(児童福祉法)

選択肢4は誤りです。

ちなみに、母子保健法では新生児訪問指導が規定されています。

第十一条  市町村長は、前条の場合において、当該乳児が新生児であつて、育児上必要があると認めるときは、医師、保健師、助産師又はその他の職員をして当該新生児の保護者を訪問させ、必要な指導を行わせるものとする。ただし、当該新生児につき、第十九条の規定による指導が行われるときは、この限りでない。
2  前項の規定による新生児に対する訪問指導は、当該新生児が新生児でなくなつた後においても、継続することができる。
(母子保健法)

選択肢5について
母子生活支援施設について規定しているのは、児童福祉法です。

第三十八条  母子生活支援施設は、配偶者のない女子又はこれに準ずる事情にある女子及びその者の監護すべき児童を入所させて、これらの者を保護するとともに、これらの者の自立の促進のためにその生活を支援し、あわせて退所した者について相談その他の援助を行うことを目的とする施設とする。
(児童福祉法)

選択肢5は誤りです。

第28回国家試験 問題140(児童・家庭支援と児童・家庭福祉制度)
正答2
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