被用者年金の一元化、いよいよ2015(平成27)年10月からです。
もともと、被用者年金は厚生年金と公務員共済・私学共済に分かれていました。共済年金を、厚生年金に統合して官民格差の解消を図るとされています。(実際は、共済年金が倒れそうなのを厚生年金で埋めようとしている、という批判もありますが。)
この「被用者年金の一元化」は2012年の年金制度改正のひとつなので、以前から決まっていたことではあるのですが、いよいよ今年10月から施行となったので、第28回国家試験以降で出題されるかもしれません。
公務員、私立学校教職員の保険料率は徐々に引き上げられ厚生年金の保険料率の上限に統一されます。また、共済年金の3階部分(職域部分)は廃止になります。
保険料率は現在でも毎年0.354%ずつ引き上げられているとか、厚生年金の保険料率上限は18.3%だとか、厚生年金の保険料率上限と一緒になるのが公務員共済は2018(平成30)年、私学共済は2027(平成39)年とか、細かい数字を言い出したらきりがありません。
あんまり細かいところを覚えるよりも、「自分が加入している年金はどれ?」「自分の知り合いの誰が共催年金に加入していることになる?」とか、自分に引きつけて、イメージをもつといいと思います。公務員の知り合いがいれば、その人は公務員共済に加入しているはずです。私立学校で学んだことがあれば、先生方も事務職員も私学共済に加入していたはずです。
厚生労働省のホームページで、2012年8月に年金・日本年金機構関係分野のトピックスとして「被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律」が公布されました、というPDFが公開されています。
※ただし、どうしても細かいところが気になって眠れない!という人向けです。国家試験の得点に結びつくかどうか、という観点からは、この細かいところを覚えるよりも他のことを勉強したほうがよさそうです。