第30回 問題84

第30回 問題84 現行の統計法に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 一般統計調査は、行政機関が行う統計調査のうち基幹統計調査以外の調査のことをいう。
2 一般統計調査である国勢調査は、10年ごとに無作為抽出による調査が行われる。
3 調査を実施する行政機関は、その機関内に統計委員会を置かなければならない。
4 基幹統計の公表の場合には、インターネットを利用した公表が禁じられている。
5 成年被後見人には、基幹統計調査の報告を求められることはない。

選択肢1について

統計調査は、統計の作成を目的として、個人や法人などに対し事実の報告を求める調査です。国の行政機関が行う統計調査は、「基幹統計」を作成するために行われる「基幹統計調査」と、 それ以外の「一般統計調査」とに分けられます。

(統計法について、総務省ホームページ、http://www.soumu.go.jp/toukei_toukatsu/index/seido/1-1n.htm

選択肢1は正しいです。

選択肢2について

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国勢調査は、基幹統計ですし、悉皆調査です。「一般統計」「無作為抽出」としている選択肢2は誤りです。

選択肢3について

第四十四条 総務省に、統計委員会(以下「委員会」という。)を置く。

統計法第44条)

統計委員会は総務省に置かれます。選択肢3は誤りです。

選択肢4について
政府統計に関する情報はインターネットを利用して公表されています。

政府統計の総合窓口(e-Stat)は、各府省情報化統括責任者(CIO)連絡会議で決定された「統計調査等業務の業務・システム最適化計画」に基づき、日本の政府統計関係情報のワンストップサービスを実現するため2008年から本運用を開始した政府統計のポータルサイトです。各府省等が実施している統計調査の各種情報をこのサイトからワンストップで提供することを目指し、各府省等が公表する統計データ、公表予定、新着情報、調査票項目情報などの各種統計情報をインターネットを通して利用いただくことができます。

(このサイトについて、政府統計の総合窓口(e-Stat)、https://www.e-stat.go.jp/about

選択肢4は誤りです。

選択肢5について

第十三条 行政機関の長は、第九条第一項の承認に基づいて基幹統計調査を行う場合には、基幹統計の作成のために必要な事項について、個人又は法人その他の団体に対し報告を求めることができる。
2 前項の規定により報告を求められた者は、これを拒み、又は虚偽の報告をしてはならない。
3 第一項の規定により報告を求められた者が、未成年者(営業に関し成年者と同一の行為能力を有する者を除く。)又は成年被後見人である場合においては、その法定代理人が本人に代わって報告する義務を負う。

統計法第13条)

成年被後見人が報告を求められた場合は、本人に代わって法定代理人(成年後見人)が報告義務を負う、ということは、つまり成年被後見人は報告義務を負わないのですが、選択肢5の「報告を求められることはない」というわけではありません。選択肢5は誤りです。

第30回国家試験 問題84(社会調査の基礎)
正答1
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