第30回 問題98

第30回 問題98 ソーシャルワーク実践における人と環境の関わりに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 クライエント自身が捉える環境の意味を把握する。
2 環境要因に対するクライエント自身の他罰的な考え方を強化することを目的に支援する。
3 クライエントが抱えている問題の原因となっている環境要因を排除することで、問題解決を試みる。
4 クライエントを、環境から一方的に影響を受ける存在とみなして、支援を行う。
5 クライエントが問題を抱えた原因を、クライエントの性格に求める。

選択肢1について
何を言っているかよくわかりませんが、他の選択肢が明らかに適切でないので、消去法で選択肢1が残ります。

選択肢2について
「他罰的な考え方」というのは「(自分は悪くなく)他人や周りの環境が悪いせいだという考え方」です。対義語は「自罰的な考え方(自分が悪いせいだという考え方)」です。全部他人のせい、あるいは全部自分のせいというような極端な考え方を強化するのは望ましくありません。選択肢2は適切ではありません。

選択肢3、4、5について
問題の原因を見つけてそれを取り除けば解決だ、というのは「治療モデル」の考え方です。一方、ソーシャルワーク実践において人と環境の関わりに着目するのは、「生活モデル」の考え方です。生活モデルでは、人と環境は相互に作用しあうものと考えます。また、問題が起こるときに人か環境かどちらかだけに原因があるというふうには考えません。選択肢3、4、5は適切ではありません。

第30回国家試験 問題98(相談援助の理論と方法)
正答1
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