第29回 問題101

第29回 問題101 パールマン(Perlman, H.)が提唱した問題解決アプローチの援助技法に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 社会生活技能訓練(SST)の技法を用いる。
2 ライフストーリーの書き換えを目指した技法を用いる。
3 部分化の技法を用いる。
4 強化による行動変容によって適応行動を増やす技法を用いる。
5 例外探しの技法を用いる。

選択肢1について

SSTは認知行動療法と社会的学習理論に基づいたアプローチである

(ソーシャルスキルトレーニング、Wikipedia日本語版、https://ja.wikipedia.org/wiki/ソーシャルスキルトレーニング

SSTは問題解決アプローチで用いられるのではありません。選択肢1は誤りです。

選択肢2について

クライエントが彼らの生活や人生を、抱える問題や欠点によって否定的に支配されたものとしてとらえるのではなく、肯定的かつ建設的にとらえることができるように支援すること。クライエントが自らの人生を構成するストーリーを理解すること。そのストーリーを広げ、変化させ、新たなストーリーに書き換えていくこと。人生の再構築。これらが、ナラティブアプローチの支援焦点となる。

(社会福祉士養成講座編集委員会編『新・社会福祉士養成講座8 相談援助の理論と方法II』、第2版、中央法規出版(2014)、p.169)

選択肢2はナラティブアプローチの説明であり、問題解決アプローチの説明としては誤りです。

選択肢4について
選択肢の文章の中に「行動変容」と出ているとおり、選択肢4は行動変容アプローチの説明であり、問題解決アプローチの説明としては誤りです。

選択肢5について

 解決志向アプローチにおいて、ワーカーはクライエントが専門家であり、純粋な好奇心からクライエントの語りを傾聴し(無知の姿勢)、解決のための資源はクライエント自らがもっているととらえ、「クライエントから教わる」という基本姿勢(ワン・ダウン・ポジション)を貫き面接を展開する。
 その際、特徴的な技法(質問法)を用いたり、面接態度で臨むことになるが、ここではそれらのいくつかを列挙しておく。
(中略)
・「例外」づくり
(後略)

(同、p.177)

選択肢5は解決志向アプローチの説明であり、問題解決アプローチの説明としては誤りです。

選択肢3は、ずばり問題解決アプローチという感じの説明にはなっていないですが、他の選択肢が明らかに誤りなので、消去法で3を選ぶことになると思います。

第29回国家試験 問題101(相談援助の理論と方法)
正答3
広告
広告
広告

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

広告
広告