1 ケースアドボカシーとは、クライエントと同じ状況に置かれている人たちの権利を守るために、新しい資源を開発しようとすることである。
2 小地域開発とは、社会福祉の制度やサービスの創設・改善・維持を目指す活動である。
3 ソーシャルアクションとは、地域の問題について、専門家を入れずに住民がグループでの取り組みを通して問題解決を図れるようにするものである。
4 コーズアドボカシーとは、一人のクライエントの利益と安定した生活をまもるための働きである。
5 社会計画とは、公的な機関や専門職が地域の問題について情報を収集・分析し、合理的な取り組み方を決めて実施することである。
選択肢1、4について
ケースアドボカシーは、特定のクライエントのためのアドボカシーで、コーズ(クラス)アドボカシーは、同じニーズをもつ特定の集団のためのアドボカシーです。選択肢1と4は説明が入れ替えてあり適切ではありません。
選択肢2、3について
ソーシャルアクション(social action)
住民や当事者のニーズに応えて関係者の組織化を図り,既存の社会福祉制度やサービスの維持・改善・拡充,新たなサービスの創設などを求めて国・地方自治体・各種団体等に働きかける方法である。主に,学習・調査,広報・宣伝,住民集会,署名,請願,団体交渉などの方法をとる。(社団法人日本社会福祉士養成校協会、わが国の社会福祉教育,特にソーシャルワークにおける基本用語の統一・普及に関する研究報告書、2005(平成17)年3月、http://jaswe.jp/researchpaper/h15_yougo_report.pdf、p.17)
選択肢2はソーシャルアクションの説明になっています。小地域開発モデルは、ロスマン(Rothman, J.)によるコミュニティ・オーガニゼーション実践の3モデルのうちの1つです。選択肢2は適切ではありません。また、ソーシャルアクションには「専門家を入れずに」という要素はありません。選択肢3は適切ではありません。
選択肢5について
ソーシャル・プランニング(social planning)
効率的な社会資源の配分による社会問題の解決を目標とする方法。計画立案を基本的機能とし,立案過程においてさまざまなニーズや利害の調整を図ることが重視される。(同)
選択肢5の文章とは少し違っていますが、他の選択肢が明らかに適切でないので、この問題では選択肢5を選ぶことになると思います。
正答5