第29回 問題108 相談援助のための面接に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 閉ざされた質問は、クライエントが自分の考えや気持ちを表現できるように促すために用いる。
2 要約とは、クライエントの言葉をそのまま繰り返し、対話を促すことである。
3 感情の反映とは、クライエントの感情や態度に関係なく、ワーカー自身の感情を伝えることである。
4 沈黙場面では、クライエントの混乱が沈黙の第一の理由と捉え、ワーカーが指示的に関わる。
5 非言語的な表現の観察においては、クライエントのアンビバレントな感情を理解する。
1 閉ざされた質問は、クライエントが自分の考えや気持ちを表現できるように促すために用いる。
2 要約とは、クライエントの言葉をそのまま繰り返し、対話を促すことである。
3 感情の反映とは、クライエントの感情や態度に関係なく、ワーカー自身の感情を伝えることである。
4 沈黙場面では、クライエントの混乱が沈黙の第一の理由と捉え、ワーカーが指示的に関わる。
5 非言語的な表現の観察においては、クライエントのアンビバレントな感情を理解する。
選択肢1について
閉ざされた質問(クローズド・クエスチョン)は、「はい」か「いいえ」あるいは一言で答えられるような質問です。
(例1)今日は朝ごはんを食べましたか?
(例2)あなたは何歳ですか?
これとセットなのが、開かれた質問(オープン・クエスチョン)です。こちらは、いろいろな答えが想定され、答えに含まれる情報量も一般的に多いです。
(例3)この文章を読んでどう思いましたか?
選択肢1は開かれた質問(オープン・クエスチョン)の説明になっており、誤りです。
選択肢2について
クライエントの言葉をそのまま繰り返すのは、単純な反射です。要約とは、文字通りクライエントが語った言葉の要点を縮約して反射することです。選択肢2は誤りです。
選択肢3について
感情の反映(反射)は、クライエントが語った感情を反映(反射)することで、ワーカー自身の感情は関係ありません。選択肢3は誤りです。
選択肢4について
沈黙は、その意味を理解したうえで有効な対処をすることが重要で、ワーカーが指示的に関わればよいというものではありません。選択肢4は誤りです。
選択肢5について
アンビバレント(ambivalent)な感情とは、ある対象について同時にもつ、相反する感情のことです。これが、非言語的な表現として現れてくることがあるので、観察によって理解することが必要です。選択肢5は正しいです。
第29回国家試験 問題108(相談援助の理論と方法)
正答5
正答5