第29回 問題124

第29回 問題124 社会福祉法人の経営・会計に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 法人全体の財務諸表を作成しなければならない。
2 貸借対照表の貸方(右側)には、固定資産が計上される。
3 減価償却費はコストであるため、法人外部に資金流出する。
4 アカウンタビリティとは、間接金融を指す。
5 借入金返済の財源として、外部寄附者による寄附金を用いてはならない。

選択肢1について
正しいです。全国社会福祉協議会(全社協)がパンフレットを公開しています。

社会福祉法人の「経営情報」の公開が義務化されました
通知「「社会福祉法人の認可について」の一部改正について」
(中略)
 社会福祉法人は、平成12年の社会福祉基礎構造改革以降、利用者の多様なニーズに対応できるサービスを行うとともに、地域が求める多様な公益的な活動に積極的に取り組んでいくことが求められています。
 このため、事業ごとではなく、法人単位の経営の視点がますます重要となっています。
(中略)
通知のポイント
・経営情報(現況報告書等)の所轄庁への提出手続の取扱い
・経営情報のインターネットを活用した公表(義務化)
(中略)
法人は、現況報告書並びに添付書類である貸借対照表、収支計算書(資金収支計算書、事業活動計算書)をインターネットを活用して公表しなければならない。

(社会福祉法人の「経営情報」の公開に関するパンフレット(2014年6月)、全国社会福祉協議会ホームページ、http://www.shakyo.or.jp/news/20141015_keiei.pdf

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選択肢2について
固定資産が計上されるのは貸借対照表の借方(左側)です。選択肢2は誤りです。

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選択肢3について
減価償却費はコスト(費用)ですが、法人外部に資金流出するわけではありません。選択肢3は誤りです。

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選択肢4について
アカウンタビリティとは、説明責任のことです。寄附や利用料や助成金など、外部からお金をもらっているのですから、そのお金をどのように使ったのか、説明する責任があります。選択肢4は誤りです。

ちなみに、直接金融・間接金融について、知るぽると(金融広報中央委員会ウェブサイト)から引用します。

 資金を必要とする企業や国などが、銀行などの第三者を介入させずに、社債・株式・公債を発行して、必要な資金を証券市場を通じ直接貸し手から調達することを直接金融、企業や政府が必要な資金を、銀行などの金融機関からの借り入れで調達することを間接金融という。

(直接金融・間接金融、金融用語解説、金融広報中央委員会ウェブサイト知るぽると、https://www.shiruporuto.jp/education/data/container/yogo/t/chokusetsu_kansetsu_kinyu.html

選択肢5について
借入金返済の財源として、使途を限定された寄附金でなければ、外部寄附者による寄附金を用いてもかまいません。選択肢5は誤りです。

第29回国家試験 問題124(福祉サービスの組織と経営)
正答1
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