1 統合化の背景には、専門分化されたソーシャルワーク実践が多様化する社会問題に対応できていたことがある。
2 統合化とは、ケースマネジメントとカウンセリングに共通する新しい知識や方法を明らかにする動きのことである。
3 ミルフォード会議の報告書(1929年)において、「ソーシャルケースワーク」という概念が初めて示され、統合化への先駆けとなった。
4 ジェネラリスト・アプローチは、ソーシャルワークの統合化の一形態である。
5 精神分析学は、ソーシャルワークの統合化に大きな影響を与えた。
選択肢1について
専門分化して社会問題に対応できていたなら、統合化する必要はないですね。選択肢1は適切ではありません。
選択肢2について
統合化とは、ケースワーク、グループワーク、コミュニティワークと分かれていた3方法を統合する動きのことです。選択肢2は適切ではありません。
選択肢3について
リッチモンド『ソーシャル・ケース・ワークとは何か(1922年)』の中で、ソーシャルケースワークの概念が示されています。
Social case work consists of those processes which develop personality through adjustments consciously effected, individual by individual, between men and their social environment.
(Richmond, Mary Ellen (1922), What is social case work? An introductory description, New York: Russell Sage Foundation, pp.98-99)
日本語版では、ソーシャルケースワークは「人間と社会環境との間を個別に、意識的に調整することを通してパーソナリティを発達させる諸過程から成り立っている」と訳されています。
選択肢3は適切ではありません。
選択肢4について
適切です。
選択肢5について
診断主義ケースワークは、フロイト(Freud, S.)らの精神分析学に大きな影響を受けていますが、ソーシャルワークの統合化とは別の話です。選択肢5は適切ではありません。
正答4