第29回 問題110 地域包括支援センターのD社会福祉士は、民生委員からEさん(75歳、女性)のことで相談を受けた。Eさんは、何とか自立して一人暮らしをしていたが、ここ数日、Eさんの姿が見えないと隣人が民生委員に知らせに来た。そこで、D社会福祉士は民生委員と共にEさん宅を訪れると、Eさんに会うことができた。
次のうち、D社会福祉士がこの場面で最初に行うこととして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 アセスメント
2 プランニング
3 スクリーニング
4 モニタリング
5 コンサルテーション
相談援助の展開過程を思い浮かべてみましょう。まず、初回の面談(インテーク段階)では、問題(支援の必要)があるのかどうか、自分の支援の対象になるのかどうかをチェック(スクリーニング)します。問題がなければ、そこで終了。もし問題があれば、自分の支援対象になるのかどうかを考えます。例えば、地域包括支援センターに相談に来た高齢者だとして、介護保険関係の問題だけならD社会福祉士が支援をすればいいですが、その人が経済的に困窮しており生活保護を申請する必要があったとしたら、福祉事務所(生活保護ケースワーカー)につなぐ(リファーする)必要があります。
スクリーニングの結果、自分のところで支援することになったならば、アセスメント、プランニング、実際の支援、モニタリング、必要に応じてコンサルテーションやスーパービジョン、再プランニング…という流れになります。
この問題では、D社会福祉士はEさんと初対面で、Eさんが何か支援を必要としているのかどうかも、わからない状態です。この場面で最初に行うこととしては、スクリーニング(選択肢3)が適切です。
第29回国家試験 問題110(相談援助の理論と方法)
正答3
正答3