1 仮説と異なるデータが得られた場合でも、そのデータも含めて報告書をまとめなければならない。
2 学術研究上の調査は、調査対象者に強制的に回答を求める必要がある。
3 調査対象者への謝礼は、謝礼目的で迎合的な回答をする恐れがあるので、禁じられている。
4 調査対象者に調査の協力依頼をする際には、誤解がないように電話ではなく、文書で行わなければならない。
5 公益社団法人日本社会福祉士会が作成した社会福祉士の倫理綱領および行動規範には、調査や研究に関する専門職としての倫理責任についての項目はない。
選択肢1について
適切です。仮説と異なるデータを除外しては調査の意味がありません。
選択肢2について
回答を強制することはできません。選択肢2は適切ではありません。
選択肢3について
調査者が期待する回答をすれば謝礼金額が上がる、というような仕組みであれば問題がありますが、回答の内容に関わらず調査に協力することについての謝礼を支払うことは問題ありません。むしろ、貴重な時間を割いて協力してくれているのですから、謝礼を出すのが望ましいです。大学生で、調査(実験)に協力して500円程度の謝礼を受け取ったことがある方もいるのではないでしょうか。選択肢3は適切ではありません。
選択肢4について
調査協力依頼を文書でしなくてはならないという制限はありません。選択肢4は適切ではありません。
選択肢5について
日本社会福祉士会作成の社会福祉士の倫理綱領および行動規範には、調査や研究に関する専門職としての倫理責任についての項目があります。
4).専門職としての倫理責任
7.(調査・研究)社会福祉士は、すべての調査・研究過程で利用者の人権を尊重し、倫理性を確保する。(公益社団法人日本社会福祉士会、社会福祉士の倫理綱領、https://www.jacsw.or.jp/01_csw/05_rinrikoryo/)
7.調査・研究
7-1. 社会福祉士は、社会福祉に関する調査研究を行い、結果を公表する場合、その目的を明らかにし、利用者等の不利益にならないよう最大限の配慮をしなければならない。
7-2. 社会福祉士は、事例研究にケースを提供する場合、人物を特定できないように配慮し、その関係者に対し事前に承認を得なければならない。(公益社団法人日本社会福祉士会、社会福祉士の行動規範、https://www.jacsw.or.jp/01_csw/05_rinrikoryo/index.html#02)
選択肢5は適切ではありません。
正答1